摂食・嚥下障害の臨床において、
嚥下をしっかりと評価していくためには、
嚥下造影検査(VF検査)は極めて重要な検査として挙げられています。
しかし、VF検査は、制約された状況下での検査であるため、
日常的な嚥下能力が検査時に再現されているかについては確定できないとされているのが現状です。
それは、
検査に使用する量が、実際の嚥下量よりも少なくなりがちなこと、
摂取時間が実際よりも短いこと、
心理的緊張、
造影剤による味や食物の性状変化、
姿勢の制限など、
普段の状態とは違った環境下になるため、
検査によって、
いい結果となることもあれば、
逆にいつも診ている時よりも、悪い結果としてみられることもあるからです。
そのため、普段の臨床の中で、
どういった嚥下をしているのか?
を、評価していく必要があります。
そこで必要となってくる技術が、頸部聴診法です。
頸部聴診法は、あくまでもスクリーニングテストの位置付けですが、
嚥下病態を判定するための多くの情報を与えてくれる、
有益なスクリーニング検査です。
そして、
頸部聴診法はベッドサイドで簡便に実施できる方法で、
非侵襲的に嚥下能力を繰り返し判定できるので、
患者の日常的な嚥下機能を評価できます。
加えて、VE検査との相関性は、
70~80%あるといわれており、
極めて高い精度を誇るスクリーニング検査です。
この頸部聴診法が出来るようになると、
病態を判断できるようになり、
間接訓練の手技も
嚥下調整食の物性も決定すること
が、できるようになります。
しかし、
多くのセミナーでは、
頸部聴診法の方法論と、
聴診器の当て方
はよく行っても、
実際に症例を通じての音声と、その解説
は、あまりされていないのが実情ではないでしょうか?
どういった音の時に、どういった評価ができるのか?
は、もちろんのこと、
頸部前面だけで評価はできない場合はどう聴取していくのか?
聴診器がなかった場合、どう聴診していくのか?
といった、臨床に即した頸部聴診法として、今回お伝えしていきます。
頸部聴診法を知るだけで、摂食嚥下における臨床での精度は、
数倍に高まっていきます。
この評価技術を、確実にモノにしていってもらう内容となっています。
頸部聴診法だけを学びたい人にとっては、2時間という時間ですが、
充分理解でき、マスターしていける内容となっています。
そのため、在宅医療や施設では、あなたの臨床での強力な武器として用いることが出来るでしょう。
ST 安藤 さつき さん
1年目STで頸部聴診を臨床で使用していますが、わかりにくいので基礎から学んでみようと思っての参加でしたが、頸部聴診を5期に基づき、嚥下音別に解説して頂けたことが良かったです。
DH 田崎 さん
施設の経口維持加算算定に伴い、歯科的に指導することが多い中、知識を広げるため参加しました。受講してみて、ますます嚥下の奥深さを感じました。
ST 飯田 さん
臨床場面でも残留音がわかりにくかったり、評価した結果と実際のVFで違っていたり、わからない部分が多かったので参加しました。物性によっての嚥下音の違いがよくわかったし、どういったところで、どう判断すればよいのか、どのようにアプローチを行うのかも聞けたので活用できそうと思いました。また、実技の時間をしっかりとっていただいたので、聴診に集中できました。
ST 山本 浩 さん
今まで曖昧にしているところがなかったかどうか確かめたかったので参加しましたが、なぜ頸部聴診をするのかという理由がよく分かり、何となく理解していたことや理由もよく考えずに行っていた事がクリアになりました。
ST 永草 さん
頸部聴診に自信がなかったので、参加しました。講義は、実技の時間が多く、雰囲気もよく質問しやすかったし、基礎的なところに限らず臨床でつまずきやすいところも教えていただけました。また、音の質だけでなく、音の変化というとこも、とらえていきたいと思いました。
ST 百香合 さん
頸部聴診も学校ではさわった程度で技術も乏しく、一度きちんと勉強し、スクリーニングに活かしたいと思ったため、参加しました。実技もはいっており、実践的でよい内容でした。聴診で得られた情報やその他の状態からプロセスを考えていくという話が、とても勉強になりました。
ST 田口 さん
頸部聴診は普段やっていてわからないことが多かったので、参加しました。質問に対して具体例まで答えていただき、わかりやすかったです。そして、咀嚼の話がとても勉強になりました。
PT 村上 さん
臨床で実際に食事介助する機会が増えてきたため参加しました。頸部聴診だけでなく、全身を診る必要性が大事なのだと勉強になりました。そして、臨床の話も踏まえて聞けたので、参考になった。
DH 木下 さん
聴診は普段から行っているが、判断に迷うところがあり、自信がなかったから音の種類でどういう状態なのか整理したいと思って参加した。スライスやクラッシャーについて、自分の考えが間違っていなかったことがわかりましたし、普段、現場で疑問に思っていることをいろいろ質問できてよかったです。
その他、たくさんのコメントをいただいています。
記載がOKと言ってくださった方、ありがとうございます。